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千年以上続く巡礼

「日本百観音」ということばを聞いたことがありますか?

 

 

 

数日前、おもしろい趣味をお持ちの方がゲストハウスに泊まりにいらっしゃいました。

 

 

その趣味というのが、日本百観音巡りです。

 

 

 

 

 

日本の巡礼として一番有名なのは四国八十八か所巡りではないかと思います。

 

これは四国に点在する八十八の寺院を巡るもので

 

外国人の参加者もいるくらい知名度は高いです。

 

 

私の父も昔やっていました。

 

 

 

 

それに次いで有名なのが日本百観音巡りとのこと。

 

知りませんでした・・・!

 

 

 

 

日本百観音は、西国三十三カ所、坂東三十三カ所、秩父三十四カ所を合わせたもので

 

3つそれぞれに専用の納経帳(御朱印帳)があります。

 

 

ゲストは数年前から巡礼をはじめ、

 

最後の一カ所の善光寺に参拝するために長野まで来られたそうです。

 

 

 

 

 

 

さて驚いたのがその歴史の古さです。

 

 

『今昔物語集』の一部には以下のように書いてあります。

 

「此ノ男毎月ノ十八日ニ持斉シテ、殊ニ観音ニ仕ケリ。亦、其ノ日百ノ寺ニ詣デヽ、仏ヲ礼シ奉ケリ

 

 

どうやら京都には平安時代から百観音巡りの思想があったようなのです。

 

 

 

さらに長野県佐久市の石碑(1525)には 

 

「秩父三十四番 西國三十三番 坂東三十三番」と彫られており

 

少なくともこれ以前から日本百観音巡礼が存在したことがわかります。

 

 

 

 

ちなみに四国八十八カ所巡りは開創1200年を迎えたそうですよ。

 

 

 

 

 

私はお寺よりも神社を巡ることが多いのですが

 

 

一番好きな神社はもちろんお伊勢さん。

 

 

伊勢神宮の歴史は2000年以上前の紀元前まで遡ります。

 

(これについてはまた今度別の記事で。)

 

 

 

日本文化の歴史の古さにはいつも驚かされます・・・。

 

 

 

 

 

巡礼というのは海外にもありますが

 

日本の巡礼は日本人の旅のはじまりとも言われているんですよ。

 

 

仕事ではなくプライベートで

 

一般市民が遠くまで足を運ぶようになった最初の目的は

 

神社・お寺の参拝だったようです。

 

 

 

 

 

 

ここ数年注目されるようになった御朱印集めですが

 

(私も御朱印帳を5冊持つ御朱印ガールです)

 

 

そのルーツは想像をはるかに超える古いものでした。

 

 

 

 

1000年前に同じように神社やお寺で参拝する日本人に思いを巡らせてみると

 

なんておもしろい国で暮らしているんだろう、と心底感じられませんか?

 

 

 

 

 

The world is huge, but don't forget that we are ONE.

 

結菜